2019年04月23日
新たな元号、令和、東京オリンピックを前にして考えたいこと
幼児虐待、自殺、風化させてはいけない オリンピックに冷ややかな視線も
■令和という新たな時代のムード、しかし変化を望むべきことは動いていない
2019年4月30日にいよいよ現天皇陛下が退位され、新しい令和の時代となります。
天皇陛下は「平成に戦争がなくて本当によかった」といったようなお言葉を述べられましたが、それは本当に喜ぶべきことでしょう。また、PC、スマートフォンなどテクノロジーも日々進歩していってどんどん便利になってきています。
しかし、このように喜ぶべきことがある一方で、テレビからは連日、幼児虐待、自殺問題などの暗いニュースが聞こえてきます。
確かに令和となって新しい時代になっていくムードですが学校、児童相談所、役所、国など、本当に変化していくことが必要で対策をしなくてはいけないとこはほとんど変わっていないのです。
■目黒の船戸結愛(ふなとゆあ)ちゃん虐待事件、そして相次ぐ子供への暴力
2018年、東京都目黒区で大変残酷かつ、痛ましい事件がありました。5歳の女の子であった船戸結愛ちゃん虐待事件です。結愛ちゃんは義父から大変ひどい虐待をされていて、顔面を殴られる、十分な食事を与えられない、冷水を浴びせられるなどの虐待と暴行の末亡くなりました。
義父と虐待を黙認していた実の母親は、すでに衰弱し、寝たきりになっていた結愛ちゃんを病院に連れていくこともせず放置していました。発見され死亡が確認された時、結愛ちゃんは栄養失調であばら骨が浮き出た状態、自力でトイレに行く力もないのでおむつをした状態で排泄していました。
結愛ちゃんは義父の言いつけで朝の4時に起き、電灯もない部屋で冬場にひらがなの練習をさせられていました。
結愛ちゃんが書いたと見られるノートにはまだ5歳の女の子が書いたとは思えない悲痛な「お母さん、お父さん、きちんとしますからもう許して」といった内容の言葉がつづられていました。
そしてこのような結愛ちゃんの悲惨な虐待の事件があったにも関わらず、児童虐待の事件は減る気配なく、千葉県野田市では10歳の栗原心愛(みあ)さんが虐待され死亡するなどの事件が起きています。
この事件においては児童相談所の職員が容疑者に脅されて、心愛さんが心の内を書いた手紙を見せるという明らかなミスを犯しています。
このような児童相談所の判断ミスはこれまでに何度もあり、そのたびに謝罪を繰り返していますが、国がこの重要な機関の人材の登用に関して、雇用方法を改善するなど具体的な対策を練っている様子はないように思えます。
■震災で被害にあった人達が苦しむ中でのオリンピック
もちろん全ての人がそうではないでしょうが、オリンピックに対して冷ややかな視線も多いように感じられます。
平成にはたくさんの災害が起きましたが、東日本大震災もその一つで、被災地は大きな被害を受けました。2017年には原発事故で自主避難している人達の住宅支援が打ち切りとなり、立ち退き要求となりました。
また、自分の故郷の家に戻っても核廃棄物が積まれている光景があったり、震災後の経済的な問題から家族、友人との別れを経験し、精神的に病気になってしまう人もいます。
確かにオリンピックで豊かになる人もいるでしょうが、その豊かさは本当に困っている人達に行き渡るのでしょうか。
オリンピックはスポーツ選手の活躍に元気づけられる素晴らしいものですが、今は抽象的な励ましよりも現実の支援が欲しい、そんな切実な叫びを感じていることが冷ややかな視線の一つの理由でしょう。オリンピックで使うお金を困っている人のために使えたらどんなにいいだろうと思う人も多いのではないでしょうか。
■令和に望むこと
これから令和という新しい時代になりますが、相変わらず、虐待、いじめ、介護の問題、震災支援など、一番取り組んでほしい問題の改善には程遠い状態です。確かに国は経済問題など大きな視点で物事を捉えることが必要だと思いますが、日常で起きている悲しい事件、虐待、いじめ、自殺などの問題を棚上げにしていては、いくらオリンピックなど大きなイベントを催しても、国民の気持ちはモヤモヤして晴れず、結果、士気も上がらず、経済も良くなっていかないのではないでしょうか。
子供、老人、被災者など今、弱い立場の人達を無視するのであれば、たとえどんなに新しく築いても積み木のように不安定なものしか作れないような気がします。
令和という新しい時代は、上記のような立場の人達に優しい時代になってくれればと思います。
--
written by スペクトル(CW)
[鈴木社長のコメント]
目黒の船戸結愛ちゃん虐待事件では結愛ちゃんが「前のパパがいい」という実父を望む意思を表示していたにも関わらず、行政側はそれを無視して保護してもほとぼりが冷めると虐待する母親側(親権者側)に戻していました。これは(母系)離婚後単独親権制をとる日本では普通のことで子供が死ぬまで親権を失った片親(多くは父親)は子供の所在や情報を知ることができず、子供が死んだり悲惨な虐待を受けて初めてニュースでそのことを知ったりします。子どもの両親間での自由を保障する自由主義的な別居・離婚後共同親権の創設と片親による子供強制収容(児童監禁)制度である離婚後単独親権制度の即時骨抜き・早期廃止が切望されています。
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■令和という新たな時代のムード、しかし変化を望むべきことは動いていない
2019年4月30日にいよいよ現天皇陛下が退位され、新しい令和の時代となります。
天皇陛下は「平成に戦争がなくて本当によかった」といったようなお言葉を述べられましたが、それは本当に喜ぶべきことでしょう。また、PC、スマートフォンなどテクノロジーも日々進歩していってどんどん便利になってきています。
しかし、このように喜ぶべきことがある一方で、テレビからは連日、幼児虐待、自殺問題などの暗いニュースが聞こえてきます。
確かに令和となって新しい時代になっていくムードですが学校、児童相談所、役所、国など、本当に変化していくことが必要で対策をしなくてはいけないとこはほとんど変わっていないのです。
■目黒の船戸結愛(ふなとゆあ)ちゃん虐待事件、そして相次ぐ子供への暴力
2018年、東京都目黒区で大変残酷かつ、痛ましい事件がありました。5歳の女の子であった船戸結愛ちゃん虐待事件です。結愛ちゃんは義父から大変ひどい虐待をされていて、顔面を殴られる、十分な食事を与えられない、冷水を浴びせられるなどの虐待と暴行の末亡くなりました。
義父と虐待を黙認していた実の母親は、すでに衰弱し、寝たきりになっていた結愛ちゃんを病院に連れていくこともせず放置していました。発見され死亡が確認された時、結愛ちゃんは栄養失調であばら骨が浮き出た状態、自力でトイレに行く力もないのでおむつをした状態で排泄していました。
結愛ちゃんは義父の言いつけで朝の4時に起き、電灯もない部屋で冬場にひらがなの練習をさせられていました。
結愛ちゃんが書いたと見られるノートにはまだ5歳の女の子が書いたとは思えない悲痛な「お母さん、お父さん、きちんとしますからもう許して」といった内容の言葉がつづられていました。
そしてこのような結愛ちゃんの悲惨な虐待の事件があったにも関わらず、児童虐待の事件は減る気配なく、千葉県野田市では10歳の栗原心愛(みあ)さんが虐待され死亡するなどの事件が起きています。
この事件においては児童相談所の職員が容疑者に脅されて、心愛さんが心の内を書いた手紙を見せるという明らかなミスを犯しています。
このような児童相談所の判断ミスはこれまでに何度もあり、そのたびに謝罪を繰り返していますが、国がこの重要な機関の人材の登用に関して、雇用方法を改善するなど具体的な対策を練っている様子はないように思えます。
■震災で被害にあった人達が苦しむ中でのオリンピック
もちろん全ての人がそうではないでしょうが、オリンピックに対して冷ややかな視線も多いように感じられます。
平成にはたくさんの災害が起きましたが、東日本大震災もその一つで、被災地は大きな被害を受けました。2017年には原発事故で自主避難している人達の住宅支援が打ち切りとなり、立ち退き要求となりました。
また、自分の故郷の家に戻っても核廃棄物が積まれている光景があったり、震災後の経済的な問題から家族、友人との別れを経験し、精神的に病気になってしまう人もいます。
確かにオリンピックで豊かになる人もいるでしょうが、その豊かさは本当に困っている人達に行き渡るのでしょうか。
オリンピックはスポーツ選手の活躍に元気づけられる素晴らしいものですが、今は抽象的な励ましよりも現実の支援が欲しい、そんな切実な叫びを感じていることが冷ややかな視線の一つの理由でしょう。オリンピックで使うお金を困っている人のために使えたらどんなにいいだろうと思う人も多いのではないでしょうか。
■令和に望むこと
これから令和という新しい時代になりますが、相変わらず、虐待、いじめ、介護の問題、震災支援など、一番取り組んでほしい問題の改善には程遠い状態です。確かに国は経済問題など大きな視点で物事を捉えることが必要だと思いますが、日常で起きている悲しい事件、虐待、いじめ、自殺などの問題を棚上げにしていては、いくらオリンピックなど大きなイベントを催しても、国民の気持ちはモヤモヤして晴れず、結果、士気も上がらず、経済も良くなっていかないのではないでしょうか。
子供、老人、被災者など今、弱い立場の人達を無視するのであれば、たとえどんなに新しく築いても積み木のように不安定なものしか作れないような気がします。
令和という新しい時代は、上記のような立場の人達に優しい時代になってくれればと思います。
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[鈴木社長のコメント]
目黒の船戸結愛ちゃん虐待事件では結愛ちゃんが「前のパパがいい」という実父を望む意思を表示していたにも関わらず、行政側はそれを無視して保護してもほとぼりが冷めると虐待する母親側(親権者側)に戻していました。これは(母系)離婚後単独親権制をとる日本では普通のことで子供が死ぬまで親権を失った片親(多くは父親)は子供の所在や情報を知ることができず、子供が死んだり悲惨な虐待を受けて初めてニュースでそのことを知ったりします。子どもの両親間での自由を保障する自由主義的な別居・離婚後共同親権の創設と片親による子供強制収容(児童監禁)制度である離婚後単独親権制度の即時骨抜き・早期廃止が切望されています。
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11:08